法人破産手続ーその1「従業員のお給料の扱い②」

弁護士の若林です。

 

今回は未払賃金立替払制度の内容について説明します。

 

法人が法律上の破産手続きを進める中で未払賃金等の立替払いを受けるためには、

次の要件をすべて充たしている必要があります。

 

まず、事業主側の要件として

① 労災保険の適用事業の事業主、かつ、1年以上事業を実施していた

② 倒産したこと

次に、労働者側の要件として

③ 破産手続開始の申立日の6ヶ月前から2年間に退職したこと

④ 未払賃金額等について、破産管財人が証明していること

⑤ 破産手続開始の決定の日の翌日から2年以内に立替払請求をしていること

 

これらの要件を充たす場合には、退職日の6ヶ月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している定期給与と退職金を立替えてもらうことができます。

ただし、ボーナスは立替払いの対象とはなりませんし、未払総額が2万円未満のときにも対象外となります。

立替払いの金額は未払賃金総額の8割ですが、退職時の年齢に応じた上限が定められています。

 

各要件の細かい説明は割愛させていただきますが、法人の代表者の方に注目していただきたいのは制度を利用するためには期間制限があるということです。

未払賃金立替払制度の対象となるのは、③の要件のとおり、裁判所に破産手続開始の申立てをする6ヶ月前までに退職した人だけです。

例えば、ある法人が2016年5月1日に裁判所に破産手続開始の申し立てをした場合、立替払いを受けられるのは2015年11月1日以降に退職した人のみ、ということになります。

つまり、破産手続開始の申立てが遅くなると、そもそも未払賃金立替払制度の利用ができない事態に陥る可能性が出てくるのです。

 

せっかくの制度が使えない・・・ということにならないためにも、早めにご相談にいらっしゃることをお勧め致します。

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